自律神経は内臓の機能やホルモン分泌などのすべての器官を調整する神経です。通常は自律神経を構成する“交感神経”と“副交感神経”という、車でいえばアクセルとブレーキのような役割をする神経がバランスを取ることによって、体の機能を一定に保っています。しかし、ストレスなどの刺激が長時間続くとその2つの神経のバランスが崩れ、自律神経失調症になってしまいます。
自律神経失調症では、動悸・頻脈・下痢・便秘・発汗・めまいなどがよく見られます。身体の異常は、心の異常と連動していることが多く、ストレスがかかったときにこれらの症状がよく起こります。自律神経失調症は単独ではなく、うつ病やパニック障害などの他の病気と合併している場合も多くあります。これらの症状が続く場合は、まずはお近くの医院で見てもらうことをおすすめします。
自律神経失調症のもととなる疾患(うつ病やパニック障害など)がある場合は、投薬治療や行動療法にて、根本的な解決を図っていきます。また、もととなる疾患が特定できない場合には、つらい症状をおさえるためのお薬をお出しします。
症状が良くなったと思い、患者様の判断で薬を飲むことを止めてしまったために、ふたたび症状が重くなってしまうことが良くあります。飲んでいただく薬の量は患者様の状態を見極めた上で調整していますので、飲む量・回数はお守り下さい。